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つまみ細工と作り手

つまみ細工は、江戸時代から続く日本の手仕事です。小さな正方形に裁った布をピンセットでつまんで折り、糊で寄せて花のかたちにしていきます。使う道具は、ピンセットと糊板と、指先だけ。

丸つまみと剣つまみ

つまみ細工の折り方には、大きく二つあります。ふっくらと丸みを帯びた丸つまみは、桜や梅、牡丹といったやわらかな花に。先を鋭く尖らせた剣つまみは、菊や菖蒲のように凛とした花に用います。同じ布でも、折り方ひとつで花の表情はまるで変わります。

布のこと

当店では京都・丹後の織元から仕入れた正絹ちりめんを主に使っています。正絹は光を受けたときの艶が化繊とは違い、染めの深さも年を経て褪せにくいものです。日常づかいの小物には、扱いやすい木綿のちりめんも取り入れています。

布は仕入れのたびに表情が変わります。同じ色名でも染めのロットによって濃淡が出ますので、商品写真と実物とで多少の違いが出ることをどうかご了承ください。それも手仕事の一部だと思っています。

ひとつができるまで

  1. 裁つ——布を2.5cm角に裁ちます。大輪の一輪で三十六枚。布目をそろえるところから始まります。
  2. つまむ——ピンセットで二つ折り、さらに折って花びらに。指の力加減だけで表情が決まります。
  3. 伏せる——糊板に並べて余分な糊を落とし、一晩乾かします。急ぐと形が崩れます。
  4. 寄せる——台紙に一枚ずつ寄せて花に。中心に玉かんざしやパールを据えて仕上げます。
  5. 仕立てる——かんざし・ピン・ブローチなどの金具に取り付け、下がりを結んで完成です。

大輪の髪飾りひとつで、乾かす時間を含めて一週間ほど。急ぎのご注文にお応えできないことがあるのは、この乾かす時間だけはどうしても縮められないためです。

作り手より

はじめは母の着物の端切れを捨てられずに、何かにできないかと手を動かしたのがきっかけでした。着られなくなった布が、また誰かの晴れの日に咲く。そういう仕事だと思って続けています。

成人式や七五三のご相談では、お召しものの写真をお送りいただければ配色をご一緒に考えます。一生に一度の日に添えるものですから、どうか遠慮なくご相談ください。

お手入れについて

  • 水濡れは色移りの原因になります。雨の日はご注意ください。
  • 汚れは乾いたやわらかい布で、軽く払うようにしてください。
  • 保管は湿気の少ない場所で。付属の桐箱があればそのままお使いいただけます。
  • 形がつぶれてしまった場合は、直射日光を避けて陰干しすると戻ることがあります。
  • ほつれ・金具外れは修理を承ります(送料のみご負担ください)。

晴れの日のご相談、承ります

お召しものの色に合わせたお仕立ても承っています。成人式・七五三はお日にちの3週間前までにご相談ください。

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